Goddemn! いつかの昔語り
昔々あるところに、ひどく仲の悪い二人の少年がおりました。
二人は内戦のさなかにそれぞれ家族を失くし、
孤児としてとある神殿に引き取られたのですが、
ことあるごとに衝突しては言い争い、
果てはつかみ合いのケンカを繰り返す二人に、
親代わりの神官も、ほとほと困り果てていました。
ある日、神官は神様にお祈りをしました。
「どうぞあの子達に、何者にも断てぬ絆をお授けください。」
祈りは天に通じました。
その日、神官が少年たちの様子を見に行くと、
異様な光景が目に入りました。
あの二人がそれぞれに用のある方へ進もうと、必死でもがいているのに、
お互いの間にある距離を保ったまま、少しも前に進みません。
そう、それはまるで、【見えない鎖で繋がれているかのよう】で。
二人の少年も、見守る周囲も混乱するばかりの中で、
ただ一人、神官だけが、何が起きたのかを悟りました。
神様へのお祈りはいつものことで、
あの時も、特に熱心に祈ったつもりは無かったのに。
神官は少年たちに、それが神の手によるものであることを話し、
二人が仲良くなるまでに、必ず自分が外し方を見つけると約束をしました。
しかし。
神官はその約束の2ヵ月後に、あっさりぽっくりとこの世を去り、
結局二人の少年はその後も仲良くなること無く、いがみあったまま、
忌まわしい神の鎖を断つ手段を求め、世界を旅していました。
二人は内戦のさなかにそれぞれ家族を失くし、
孤児としてとある神殿に引き取られたのですが、
ことあるごとに衝突しては言い争い、
果てはつかみ合いのケンカを繰り返す二人に、
親代わりの神官も、ほとほと困り果てていました。
ある日、神官は神様にお祈りをしました。
「どうぞあの子達に、何者にも断てぬ絆をお授けください。」
祈りは天に通じました。
その日、神官が少年たちの様子を見に行くと、
異様な光景が目に入りました。
あの二人がそれぞれに用のある方へ進もうと、必死でもがいているのに、
お互いの間にある距離を保ったまま、少しも前に進みません。
そう、それはまるで、【見えない鎖で繋がれているかのよう】で。
二人の少年も、見守る周囲も混乱するばかりの中で、
ただ一人、神官だけが、何が起きたのかを悟りました。
神様へのお祈りはいつものことで、
あの時も、特に熱心に祈ったつもりは無かったのに。
神官は少年たちに、それが神の手によるものであることを話し、
二人が仲良くなるまでに、必ず自分が外し方を見つけると約束をしました。
しかし。
神官はその約束の2ヵ月後に、あっさりぽっくりとこの世を去り、
結局二人の少年はその後も仲良くなること無く、いがみあったまま、
忌まわしい神の鎖を断つ手段を求め、世界を旅していました。
(2008.07.02 yuhiro)