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Goddemn! いつかの昔語り

昔々あるところに、ひどく仲の悪い二人の少年がおりました。
二人は内戦のさなかにそれぞれ家族を失くし、
孤児としてとある神殿に引き取られたのですが、
ことあるごとに衝突しては言い争い、
果てはつかみ合いのケンカを繰り返す二人に、
親代わりの神官も、ほとほと困り果てていました。

ある日、神官は神様にお祈りをしました。
「どうぞあの子達に、何者にも断てぬ絆をお授けください。」

祈りは天に通じました。

その日、神官が少年たちの様子を見に行くと、
異様な光景が目に入りました。
あの二人がそれぞれに用のある方へ進もうと、必死でもがいているのに、
お互いの間にある距離を保ったまま、少しも前に進みません。

そう、それはまるで、【見えない鎖で繋がれているかのよう】で。

二人の少年も、見守る周囲も混乱するばかりの中で、
ただ一人、神官だけが、何が起きたのかを悟りました。

神様へのお祈りはいつものことで、
あの時も、特に熱心に祈ったつもりは無かったのに。


神官は少年たちに、それが神の手によるものであることを話し、
二人が仲良くなるまでに、必ず自分が外し方を見つけると約束をしました。



しかし。

神官はその約束の2ヵ月後に、あっさりぽっくりとこの世を去り、
結局二人の少年はその後も仲良くなること無く、いがみあったまま、

忌まわしい神の鎖を断つ手段を求め、世界を旅していました。
(2008.07.02 yuhiro)

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